唱歌「港」

歌詞

空も港も 夜ははれて
月に数(かず)ます 船のかげ
端艇(はしけ)の通い にぎやかに
寄せくる波も 黄金(こがね)なり

林なしたる ほばしらに
花と見まごう 船旗章(ふなじるし)
積荷(つみに)の歌の にぎわいて
港はいつも 春なれや

歌詞の意味

「月に数(かず)ます 船のかげ」とは、月明かりの下で次々と集まってくる多くの船の様子を表している。
端艇(はしけ)とは、大型船に貨物や乗客を運ぶ小舟のこと。

「林なしたる ほばしらに」とは、たくさんの船が集まって来て、それぞれの船が掲げる帆柱(ほばしら)がまるで林のように並び立っている様子を意味している。

林柳波の改作による二番の歌詞

昭和22年発行の音楽教科書「三年生の音楽」では、詩人の林 柳波(はやし りゅうは/1892-1974)によって、二番の歌詞が次のとおり改作された。

響く汽笛に 夜は明けて
いつか消えゆく 空の星
大漁の歌も 勇ましく
朝日を浴びて 船帰る

 
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